一週間じっくり考えました。
またまた更新ができませんでした。毎年この時期は壮絶なことになります。
でも、世界的に景気が後退している昨今、忙しくしていられるのは幸福だと感じています。
来年もこの仕事がありますように!

さて、先週で風のガーデンも終了しました。
仕事が忙しいこともあったのですが、このドラマにしたためられたメッセージがあまりに大きくて重くて、何かを語れる気分ではありませんでした。
一週間じっくりと反芻しておりました。

Chieさん、金さん、かちょ〜さんからコメントをいただいているのは承知しておりましたが、それを読む勇気もありませんでした。
勇気というとちょっと違う気がしますが、僕が受けた印象や感動をそのままの形で保っていられる自信がありません。したがって、皆さんのコメントとかぶるかもしれませんし、全然間違った解釈をしているかもしれませんが、この文章をまとめたあとじっくりと拝見いたします。どうかお許しください。

しかしこの作品、決して悲劇ではなかったと言うのが今の感想です。

「病」や「死」をテーマとはしていますが、
本質には「安らぎ」や「幸福感」が内包されているように感じていました。

主人公達が医師や看護師であるために一見「病」に抗うこと「死」を遠ざけることが主題であり、結果は主人公が死んでしまったので、これは悲劇だと思わせてしまうかも知れません。

が、そもそも死に抗うことはできません。
生きているものに必ず訪れるその時をどのように迎えれば「幸福」なのか。
そんなテーマが優しさや暖かさを伴って、悲しさの向こう側に見えていました。

貞美にとっては、生まれ育った地で家族に看取られることでした。

妙子に届いた貞美からの手紙には「不埒な愛をお許しください」と書かれていました。貞美は妙子との関係を清算し、家族の元で死を迎えることを選んだのです。

しかし居ても立ってもいられない妙子は富良野に訪れます。
そして、喫茶店での貞三との場面。台本10ページにわたる緊迫したシーンです。
きっと、皆さんのコメントもこの素晴らしい場面について書かれていると思いますが、本当に心に残る名シーンでした。
僕は貞三の厳しく、しかし穏やかで、包容力に満ちた優しい表情が忘れられません。
表現がなんだか矛盾していますが、そんな印象を受けました。

このシーンではスタッフ全員が涙を流したと言うことでしたね。

風のガーデン、しばらく時間をおいてからあらため見直してみようと思います。

蘭さんが見せてくれた内山妙子像は許されない愛情の中で悲しくて切ない女性でした。もう、何も言えずグッと抱きしめたくなる。そんな女性でした。

そして、緒形拳さん。
素晴らしい作品をありがとうございます。
あなたの素敵な笑顔にはまたいつでも会えますね。
2008/12/25(Thu) | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(5) | page top↑
コメント
--そう、悲劇ではありません--

ラボさんのおっしゃるとおりで、貞美は亡くなってしまいましたが、悲劇とは感じませんでした。

岳君に真実を伝えられなかったことは心残りだったでしょうが、それ以外は、ある意味、これ以上望めないくらい幸せな最期のようにも思えます。

息子に先立たれた貞三は、順序が狂ったことを悔やみますが、ルイがいます。岳がいます。命はしっかりとつながっています。狂おしいばかりの悔恨の情までは感じられません。

ルイは自ら望んで父の「いもほり」をしたそうです。ルイなりに、やるだけのことはやってあげたという満足感と納得は残せたのではないでしょうか。

岳にメッセージを残し、ルイには一面のエゾエンゴサクを残すことができた。これほど、美しい形で最期を迎えられたのですから、ハッピーエンドと言っても過言ではないと思います。

事故や通り魔の手によって理不尽に命を奪われた人に比べれば、はるかに幸せでしょう。

むしろ、悲劇というか皮肉なのは、息子に先立たれた悲しい親父を演じきった緒方拳さんが、実は死の病に冒されていたということのように思えます。これを考えると、諸行無常を感じて空しくなりますね。
by: かちょ〜 * 2008/12/25 23:48 * URL [ 編集] | page top↑
--魅せられた--

魅せられました・・・本当にいいものをくれたような気がします。同時に深い課題も与えてくれました。久しぶりに自分自身を考える機会をもらいましたね。どんなに苦しくても共感してくれる人がいれば、どんなに幸福か・・・最後みなさんの顔はやり遂げたような、柔らかい表情してましたね。なんだかんだ家族はいいもんです。こういうのをドラマっていうんですね。                   
by: 米 * 2008/12/26 00:56 * URL [ 編集] | page top↑
--内山妙子でスピンオフを!--

最終話を見終わって、僕も感想を書こうと思ったのですが、自分の感想をまとめている内に時間だけが経ち・・・、結局書けなくなっちゃうんですよね。
なので、伊藤蘭ファンとして、緒形さんとのシーンだけでも。

「妙子が富良野の貞美を訪ね、喫茶店で貞三に貞美の世話を懇願するが、断られて東京に帰る。」
簡単に言えばそれだけの事ですが、予告等で予想していた“2人のバトル”をはるかに超えていました。
貞美の手紙を読んで、いてもたってもいられず、富良野に来た妙子、この時点で全てを捨てる覚悟だったのでしょう。貞三とのやり取りの中で、「私、大学病院はもうどうでもいいんです。」(だったかな?)と言った時、いき過ぎた看護と言う事で、病院の皆にも、そして貞美の親友でもある夫にも全てばれてしまうだろうし、たとえ叶ったとしても、富良野では味方は誰一人おらず、針のむしろ状態。
大げさじゃなく、全てを捨てる覚悟での富良野行きだったんだろうと感じました。
そこまで悟ってだか、ただ家族の為かは想像の範囲を出ませんが、貞三にはっきりと断られ、身を引く事で貞美との関係を終わらせ、日常へと帰って行く事ができた妙子。
こんな1シーンだけでも、本当に“深い”倉本ワールドでした。
by: シープ * 2008/12/26 19:45 * URL [ 編集] | page top↑
--一言では言い表せない--

それほど、視点の多いドラマだったような気がします。

ひとは最後にどこへ帰るのであろうか?
これが、このドラマが始まる時のテーマでしたね。

それで、最後まで見終わって思ったのが、家族の絆は何よりも大切で、忘れてはならない事。
結局、家族のもとへ回帰するのだと、それが極自然のありかただと。

また、このドラマ描写と音楽が実に心を癒してくれました。素晴らしい作品だったと思います。

最後に、渾身の演技を見せてくれた蘭さん、本当に魅力的な女優であると改めて感じた次第です。

そして、緒形拳さんの入魂をこのドラマに感じました。
改めて、有難うございました。そして、御冥福をお祈りします。
by: 遊び人金さん * 2008/12/28 11:31 * URL [ 編集] | page top↑
--しみじみとじんわりと。--

かちょ〜さん、
虚飾を廃したこの作品の中にあって、
かつてキャンピングカーがあった周り一面にエゾエンゴサクが咲いているシーンは
テレビ的というかドラマ的演出でした。
これは、岳君が見ている世界観を「大人達」も感じた瞬間だったかもしれませんね。
世界は花で溢れ、天使と語らえる。きっと奇跡は存在するのです。
岳君に手を振り別れを告げるガブリエルの姿は美しい奇跡の世界を守る天使の姿でした。

米さん、
本当に良いものを見られましたよね。
印象や解釈は、今の自分の置かれている環境やまた時間と共に変化するものですので、
時をあらためてご覧になると良いかもしれませんね。

シープさん、
あの喫茶店での貞三とのやりとりから東京へ、日常へ、自分の家族の元へ戻る内山妙子を主軸に素晴らしいドラマが作れそうです。
彼女の目線から捉えた「風のガーデン」も見てみたいです。

遊び人金さん、
愛情って神秘的ですよね。そう思いません?
血を分けた者への愛情と男女間の愛情は質が違うモノなのでしょうか?
もちろん後者は「肉体」の介在が前提でありますが、
そこから家族愛への変質が起こることを私たちの年代は経験済みですよね。
もちろんそうではない方達もいらっしゃいますが、時間と共にその変質は起こります。
貞美と妙子はまさにそんな「枯れた」関係にまで進行していましたね。

by: ランラボ * 2008/12/31 18:35 * URL [ 編集] | page top↑
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